まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

『草枕』の舞台

明治三十年正月のこと。五高(現在の熊本大学)教授である夏目漱石が、熊本市から一番近い温泉O村まで同僚と2人、泊まりがけで出かけたことがある。その時の経験を元に小説『草枕』が生まれる。その冒頭に、「山道を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、画が出来る」とある。「温泉や水滑らかに去年の垢」の句は、その時の作品。実際、漱石は熊本でも転居を繰り返している。漱石の泊まった部屋は当時の姿のまま公開されているが、それに加え2005年からは、湯船など母屋以外も「前田家別邸」として公開中。O村は、黒沢明作品に常連で出演の笠智衆が生まれたところでもある。まちゃつは、幼稚園児の頃O村に居住。その当時、村はミカン景気に沸いており、農家からは大量のミカンを箱単位で頂戴した。食べきれないミカンは、空いているタンスに入れられ、引き出しの中で青カビだらけになっている。もったいないと思ったのだろう、母は温州ミカンでマーマレード作りに精を出した。その臭いが家中に充満。園から帰宅すると、いっぺんに食欲減退に陥る程だった。今でもミカンは余り得意ではない。すし店の子どもが酢飯の臭いを嫌うのがよく分かる。



それでは、本日のシャッフルクイズ。
ヒント:引き上げられたくらいでは、呪いは消えない?


『おじん重ねるー(オジンカサネルー)』


今度会ったら、答えを言ってね。