老人力がつき始めたのか、「地下鉄にする、それとも国鉄で行く？」などと言ってしまう。３７兆円もの累積赤字を抱えた国鉄（ＪＮＲ）が、ＪＲとなって久しい。駅員も親切で、女性も多くなっている。国鉄時代は切符売り場を尋ねると、駅員に無言のまま、あご先で示されることもあったのに。ストライキ権を寄こせと主張するストライキ（スト権スト）もない。遵法闘争もない。分割民営化も悪くない気がする。ただ、赤字ローカル線は切り捨てられてしまい、今では廃線跡をたどるしかない。こればかりは悲しいが、致し方ない面もある。
若い頃、年寄りの文章を読むと、「省線の電車に乗る」とか「省線の発車時刻を調べる」とか「省線」が結構出てくるが、意味不明だった。国鉄を管轄するのが鉄道省（１９２０年から１９４３年）だった頃の名残だと分かるのはずっと後。鉄道省が監督官庁なので「鉄道省の線」、「省線」となる訳だ。でも、国鉄の電車に乗っているくせに「省線」という語を当たり前のように使う爺さん達が若かった頃、「俺たちより上の世代が『院線』ということばを使うのを聞いてまごついた」という発言を耳にすると、まちゃつも吹き出してしまった。
「院線」「省線」「国鉄」「ＪＲ」どの乗り物も線路の上を走る点では変わらないが、ことばは移り変わっていくものなのである。
それでは、本日のシャッフルクイズいきまーす。
ヒント：会社名＋車名。
『偽札慣れん（ニセサツナレン）』
今度会ったら、答えを言ってね。
