『吾輩は猫である』から。
「―今もある実業家の所へ行って聞いて来たんだが、金をつくるにも三角術を使わなくちゃいけないと言うのさ―義理をかく、人情をかく、恥をかく、これで三角になるそうだ。おもしろいじゃないか。アハハハハ」
「誰だ、そんな馬鹿は」
「三角術」は、三角関数のこと。小学校課程で言えば、「分数」みたいなもの。こんな所でつまずくようでは、理系に進むのは難しかろう。偉そうなことを言うが、当方も散々苦労させられた口に入る。『受験生のブルース』には、「サインコサイン何になる」というくだりが出てくる。歌うのは、「他界し、ともや」。元へ「高石ともや」。「かく」は、落語でいう「さげ」。明治３８（１９０５）年の作というから、発表から１１１年が経過。江戸期に確立したテクニックは、明治期のみならず、平成の世にも生き続けている。
「ファースト」を味わいたくて知事目指し
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『奇人登庁（キジントウチョウ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：堅固な城。
