まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

すさまじきもの(10)

杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二十二段。
「地方官の任命がおこなわれる県召(あがためし)の除目(じもく)で、なんの沙汰もこうむらなかった官吏の家も、興ざめて見えるものだ。『今年こそは、かならず望みどおりの官職に就けるだろう』と期待して、以前この家に奉公していた使用人、あるいは片田舎に離れて住む者まで、『もし、この家のお主人が任官したら、下役に使ってもらおう』との下心から、いっせいに集まってくる。出入りする車も隙間がないほど門口に立ち並び、主人が任官祈願に寺社へ参るといえば、われもわれもと供を願い出て、ご馳走を食らい酒を飲み、声高にしゃべり散らすありさまは、なんとも騒がしく、にぎやかである。そのうちに除目は最終日を迎えて、とうとう夜になり、空も白みかけてしまったが、吉報の使いが門をたたく音はしない。
(略)
主人の出世のおこぼれにあずかるつもりで詰めかけている者どもも、すっかり気落ちして、朝方には一人去り二人去り、いつのまにかいなくなってしまう。あっさり出てゆくわけにはいかない縁者などは、『なあに、来年の除目にはなんとかなるさ。来年、国司の任期が果てる人はだれそれとだれそれだから、ええっと…空きのできる国はどことどこ…』などと指折り数えて、はかない期待を口にしながら、家の中を落ちつきなく歩き回る。気の毒とも興ざめとも、いいようのない状況なのである」
現代なら、落選が決まった候補の選挙事務所というところか。


   泥棒を増やすマイナス金利余波


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『ライオン勇姿(ライオンユウシ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:中国共産党指導者。