まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

『別れのワイン』

1973年公開、「刑事コロンボ」の第19作。全69作品中、まちゃつの一推し。邦題の出来も良いが、英語の題名“Any Old Port in a Storm”が格別だから。原題は、恐らく慣用句“Any port in a storm.”のもじり。「緊急事態には、出所の如何を問わず援助を受け入れるものだ」が、その表すところ。ジーニアス英和大辞典には、「窮余の策」とある。まちゃつ流に訳すと、「嵐には港を選ばず」。ただ、タイトルには“old”「馴染みの」という修飾語が付いている。被疑者エイドリアン・カッシーニを「嵐に航行する船」に喩えるなら、single womanで秘書歴12年のカレンは差詰め「馴染みの港」。偽証し、窮地の上司を援護する。が、引き替えに結婚を迫ってくるラストが怖い。もっとも、“port”には「港」の外に“port wine”の意味もある。ポルトガル産の赤ワインを指し、アルコール度数が高めで甘口。食後に飲用される。「ピンチにはポルトを選ばず」との解釈も成り立つ。実際、コロンボは、エイドリアンの収蔵庫から勝手に1本を「頂戴する」。ワイナリーが舞台故、掛詞の相乗効果を狙ったのだろう。題名が素晴らしいと思う所以である。


   近平の
   カネにぬかずく
   ユニオンジャック


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『腰、強いど(コシツヨイド)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:大儀な時の掛け声。