まちゃつの徒然日記

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うちとくまじきもの(4)

杉本苑子氏による現代語訳で味わう『枕草子』二百八十六段の4回目。
「屋形船の場合は乗客が主体なので、荷船よりいくらか安心だ。それも、できるだけ奥にいるほうが心丈夫な気がする。端っこに出て立ち上がったりしたら、それこそ目が眩んで倒れかねない。早緒(はやお)とかいう名の、櫓に結びつけた綱が、弱々しげに見えるのも心配である。あれが切れたらどういうことになるのだろう。すぐさま櫓は、海中に落下してしまうだろうに、ばかに細く綯(な)ってある。大胆とも不敵とも評しようがない。もっとも前に一度私が乗ったことのある船は、あけたてする妻戸、上げ下げできる格子などをつけたきれいなつくりで、重量も軽く、華奢にできていたらしい。怖くなるほど水面が喫水線まであがってくることはなく、小家に住むようだったのを憶えている」
かなりの恐がり、というのが少納言に対する印象。和漢の学に通じた才女も、船に乗せた途端にからきし元気がなくなる。陸へ上がった河童というか、前世はネコ科だったのかも。恐らく「金づち」だったのだろう。可哀想に、水上では取り越し苦労の連続だったと推察される。


   バス止める
   場所もない市が
   二都わめき


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『香典入ったよう(コウデンハイッタヨウ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:夜間は無力。