中在家信号場西側に位置する加太（かぶと）トンネル。９３０メートルの長さと２５パーミルの傾斜がSLにとっては難敵。加太から柘植に向かう上り坂では、時速２０キロがせいぜいだったという。秒速５．５メートルなら、運転席が通り抜けるのに順調に運んで１６９秒かかる計算である。石炭を釜にくべる運転席は、炎熱地獄。しかも客車のようには、扉や窓で閉じられてはいない。屋外にいるのと変わらないから、トンネル内では「煙攻め」も加わる。酸欠で機関士や機関助手が失神。当時は、列車が暴走する事故も実際に起きた。そこで考え出されたのが、車両が通過した直後のトンネル入口に遮蔽幕を下ろす作戦。列車後方の気圧を下げ、煙が後方に流れるようにするためである。トンネル東側には２０平方メートルの幕を上げ下ろしする係員（幕引きさん）が配置された。近くだけに行ってみたくなるが、車で再訪することにする。「大回り」１２０円の旅が破綻してしまうと、実際の乗車経路に従った運賃（４０６０円×２）に帰りの運賃（１６２０円×２）を加えた１万１３６０円を支払う羽目に陥るからである。車なら、高速料金（往復１６００円）に２０リッターのガソリン代（３０００円）で済むからねェ。
相談を受けても殺人阻止できず
軽微な違反の検挙は上手
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『リトルトロンに問え（リトルトロンニトエ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：TNT。
