2011年4/1から上野動物園で2頭のパンダ、リーリーとシンシンが公開されている。中国からの賃借でレンタル料は年間95万ドル、10年契約だという。幼い子ども達にとっては朗報なのだろうが、手放しで喜ぶ気にはなれない。武王の臣、召公のことばを思い出したからである。武王は、殷を滅ぼし周(1100B.C.〜256B.C.)を建国する。在位は10年ほど。諸国から貢ぎ物が届く。中でも旅国から届いた大型犬には、人語を解することもあり夢中になってしまう。国政がお留守になることを心配した、召公は下記のように武王を諫めたという。
犬馬非其土性不蓄。
不宝遠物、則遠人格。
為山九仞、功虧一簀。
犬馬は其の土性(どせい)に非ざれば蓄(やしな)わず。
遠物を宝とせざれば、則(すなわ)ち遠人格(いた)る。
山を為(つく)る九仞(きゅうじん)、功を一簀(いっき)に虧(か)く。
犬や馬のようなものは、その土地に生まれたものでなければ飼うべきではない。珍しいものをむさぼり求めることは、慎むべきだ。
遠方で産する高価無益の物品を宝として貴び求めなければ、その時初めて遠人は喜び安心して来服する。貢ぎ物を要求しない人にのみ、遠人はなつく。
せっかく九仞(21.6m)の高さまで山を築いても、最後の一簀(かご)の土を運ばずに止めてしまえば、山が出来上がったことにはならない。周建国の仕事も同様である。
園長を武王に例えるなら、上野動物園には召公のような人物はいない。それとも諫言後に左遷されてしまったか。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『引退責めた(インタイセメタ)』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:凸なら、5種類しかない。