ブラジル南東部にミナスジェライス（宝石の鉱山）という州がある。１７世紀に金が発見され、その後、ダイヤモンドを始め各種鉱石の埋蔵が確認され地名となった由。日本の約１．５倍という広大な土地に約１９００万人が暮らす。州都ベロオリゾンテ（美しい地平線）東方にあるのが、露天掘り鉄鉱山イタビラ。年間３１００万トンの鉄鉱石が採掘され、鉄路大西洋に面するツバラオ港へ運ばれる。半世紀前の１９５０年代、当時農業大国であったブラジルに、産業の「米」を生産するウジミナス製鉄所建設の話が持ち上がる。ブラジルには、製鉄に必要な原料も水も豊富。無いのは資金と技術。一次産品の輸出だけに頼っていては、いつまでも工業国にはなれない。工業国に脱皮するため、日本の協力で製鉄所ごと輸出する「プラント輸出」が行われる運びとなる。建設から操業・管理まですべてブラジル人だけで行えるまで指導する息の長い「輸出」である。協力したのは新日鉄（八幡製鉄、富士製鉄）、ＪＦＥ（日本鋼管）。経済発展の著しいBRICs（ブラジル、ロシア、インド、中国）の筆頭、ブラジル。地球の裏側では、農業に於ける移民だけでなく工業でも日本人が活躍する。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『耐震化（タイシンカ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：駐在国にて公務を執行する館。
