まちゃつの徒然日記

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ケルン日本文化会館

マックス・アデナウアー博士がケルン市行政長官の職にあった1966年、日本文化会館の建設が始まっている。アデナウアー博士は、コンラート・アデナウアー元西ドイツ首相の長男である。日本が英、米、仏、伊、ベルギーに次いで6番目に文化会館を建設出来たのは、ケルン市の好意に依るところが大きい。東西を貫くアーヘナー通りの南側、ケルン大学の北に位置する広大な一等地を、年間賃借料わずか1マルクで99年間貸してくれることになったのが建設のきっかけだからである。日本国政府は、2億8600万円の拠出を決定。3年の歳月をかけ1969年に完成した。750坪(約2500平方メートル)2階建て。230名収容のホール、2万冊収蔵可能な図書館を備える。現在は、独立行政法人国際交流基金のドイツ支部として、日本文化の紹介、日本理解の促進、日独交流、日本語学習、日本研究の奨励などに奮闘。ケルン市が日本に好意を示したのには、理由がある。40年前の恩に報いるためだったのである。第一次大戦の敗戦に因る食料難とインフレの中、苦しむドイツ学術界を援助した日本人がいた。その1人が9/10付の日記「星新一」の父、星一である。1920年から1927年にかけて莫大な私費を円から金に換え、奨学金として送り続けたという。何の規制もない、自由に使える金としてである。基金の管理にあたったのは、フリッツ・ハーパー(ベルリン大学教授)委員長、アルバート・アインシュタイン顧問。恩恵に浴した顔ぶれが凄い。マックス・プランク、オットー・ハーン、リヒャルト・ヴィルトシュテッター、レオ・シラートなど。ノーベル物理学賞・化学賞の受賞者ばかりである。恩を忘れない人もいるということ。本日の話題は、1985年から1988年まで館長を務めた小塩節(おしお・たかし)氏著『ドイツざっくばらん』からの引用である。明日12/20(月)、日本文化会館では19:00から映画「丹下左膳百万両の壺」が上映される。もちろん無料。でも、マックスプランク研究所研究員は、出かけたくても出かけられんアル。だってMT医師は、かわいい幼子を2人かかえとるターイ。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『妻さえ希望(ツマサエキボウ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:貿易収支の不均衡が原因。