まちゃつの徒然日記

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小野十三郎

東京書籍小5国語(上)より引用

山頂から          小野十三郎
山にのぼると
海は天まであがってくる。
なだれ落ちるような若葉みどりのなか。
下の方でしずかに
かっこうがないている。
風に吹かれて高いところにたつと
だれでもしぜんに世界のひろさをかんがえる。
ぼくは手を口にあてて
なにか下の方に向かって叫びたくなる。
五月の山は
ぎらぎらと明るくまぶしい。
きみは山頂よりも上に
青い大きな弧をえがく
水平線を見たことがあるか。

和歌山県日ノ御碕に出かけた時、まちゃつはこの詩にある通りの感動を経験。海の見える範囲が270゜にもなると、水平線が「大きな弧をえがく」のがはっきり分かる。また、海が「天まであがってくる」のも実感できる。見渡せる水平線がより遠くなるからだろう。作者(1903年7/27〜1996年10/8)は、府立第五中学校(現在の府立T王寺高校)を卒業後に上京。1921年、東洋大学に入学するものの8ヵ月で中退し詩作を続ける。実家が裕福なため、生活には困窮しなかったらしい。1933年、大阪に戻る。1939年、詩集『大阪』を発表。戦後の1948年、『奴隷の韻律』で短歌・俳句の抒情性を批判。戦争中に著名歌人が戦争に協力的な活動をしていたことに対する反発だという。大阪文学学校を主宰。「おもえば遠し桃陰の…」で始まるT王寺高校校歌は、小野十三郎の作詞。2008年、下水道掘削の必要から道頓堀川そばにあった彼の詩碑が撤去の憂き目に会う。その後、下水道管理事務所が保管。今年、その詩碑が正門南側に移設された。運動会に際し、まちゃつも実物にタッチ。移設費用30万円は同窓会から拠出され、府教委との折衝にはY口教頭があたったという(5/9読売朝刊)。


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『真剣速い(シンケンハヤイ)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:こんな雇用関係いいの?