「畿内」ということばがある。帝都付近の地を指し、中国の王城を中心として四方５００里以内の行政区を呼ぶことばらしい。広辞苑に依ると、我が国の場合「大和、山城、河内、和泉、摂津」の５ヵ国が当てはまる。「畿内」とその周辺の呼び名が「近畿」である。「近畿地方」「近畿自動車道」然り。「近畿Ｎ鉄道」「近畿Ｎツーリスト」という大企業もある。ところが、２府４県合わせて２１００万人を擁する「近畿地方」ということばが、だんだん使用されなくなっている気がする。「関西」に置き換えられていると感じるのは、まちゃつだけではあるまい。以前なら「おはよう近畿」「近畿朝一番」などという番組名もあったのに、最近は公平・中立が売りの放送局も「関西のニュース」「関西お昼前」などと放送している。多分“Kinki”が、英語の“kinky”（縮れた、もつれた、ひねくれた、変態の）と似ていることと無縁ではないのであろう。びくびくせずに、堂々と世界に“Kinki”を売り込めばいいのに。オランダ、ハーグにある「スケヘニンゲン」だって、日本語では「スケベ人間」に聞こえるからと町の名前を変えようなどとは決して言い出しはしないであろうに。
それでは、本日のシャッフルクイズ。
『畑貸す医師だ（ハタケカスイシダ）』
今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント：ヴァンクーヴァー、フィギュア男子銅メダル。
