まちゃつの徒然日記

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『氷川清話』

幕末の混乱期から明治新政権が樹立し発展していく時代。政権間近にいて歴史的事件をつぶさに見聞できた人は多々あろう。が、命が幾つあっても足りない変革期。西郷隆盛は50歳で自刃、大久保利通も48歳で暗殺されている。木戸孝允桂小五郎)は暗殺こそされなかったが、西南戦争の最中44歳で病に倒れている。こんな中にあって、勝海舟(1823〜1899)は幕府の陸軍総裁や軍艦奉行を歴任。数えの77歳まで存命し天寿を全うしている。勝の回顧談は、明治の国民に絶大な人気があったらしい。国民新聞の人見一太郎、東京朝日の池辺三山、東京毎日の島田三郎らが聞き書きを掲載したという。これらをまとめて1冊にしたものが『氷川清話』。「氷川」は、勝邸が東京赤坂氷川町にあったことに由来。1898(明治31)年の発行である。「自己の経験について」21編。「古今の人物について」57編。その他、日本の政治、財政、外交、理屈と体験、文芸評論、歴史と人生などについて111編を収録する。それらの中から1編を抜粋。

「何でも人間は、子分がない方がいいのだ。見なさい。西郷も子分のために骨を秋風にさらしたではないか。おれの目で見ると、大隈も板垣も始終自分の定見をやり通すことができないで、子分に担ぎ上げられて、ほとんど身動きもできないではないか。およそ天下に子分のいないのは、恐らくこの勝安芳1人だろうよ。それだから、おれは、起きようが寝ようが、しゃべろうが黙ろうが、自由自在、気随気ままだよ」


それでは、本日のシャッフルクイズ。


『あちらパア(アチラパア)』


今度会ったら、答えを言ってね。
ヒント:山脈名。