まちゃつの徒然日記

まちゃつのブログです。はてなダイアリーから引っ越してきました。

恩師、Pehda先生(2)

当時の大学の休憩時間は5分。キャンパスは広いから、教室の移動には結構時間がかかる。だからアカデミック・アワーといって、1コマ120分とか90分授業のうち5分から10分くらいは先生が遅れて入室する。授業の終わりもだいたい10分前だ。学生の移動時間を考慮してくれてるってわけ。
まちゃつは『英会話』授業開始35分前に教室に着いた。大学の黒板は、完全に消されていないことも多い。また、たとえきれいに消してあっても、筆圧の強い先生だと黒板を斜めから見ればチョークで文字を書いた跡が薄く黒く残る。早く教室に行けば、同じ先生が午前中にした授業の内容が前もって少しは分かるかなと考えたわけだ。30分前に来る先生などいないから、誰も居ないはずの教室で安心しきって黒板の観察を続けていた。その頃は、このような観察を「シャーロックホームズ的思考法」と自分で勝手に名付けていた。
“What are you doing here?”突然背後から声がした。不意打ちを食らった。Pearl Harborだ。2メートル近い赤鼻の大男が教室の一番後ろで微笑んでいる。言いよどんでいると、“What school?”H高校だと母校の名を答えると“Many students I taught went to your school!”(我が母校にこの人の教え子がたくさん来た!?) それからの25分、他の学生が教室に集まるまで2人きりで話した。生まれて初めてのアメリカ人との会話だった。フルブライト交換留学の教授として日本に来たこと。今は西宮市上ヶ原六番町に住んでいるが、まちゃつの家近くのO教育大附属で教えたことがあること。長居公園へはサッカー観戦にしょっちゅう来ること。Jリーグのない頃なので、実業団リーグ戦。どの試合にもフリーパスで入場できるカードも見せてもらった。写真撮影と映画鑑賞が趣味であることも知った。こちらは、写真撮影、川釣り、読書が好きなことを伝え、従兄が同じくフルブライト交換留学生として、高校時代1年間無料でアメリカへ渡ったことなどを話し、すっかり打ち解けた。はぐらかされるかなと思ったけれど“How long have you been in Japan?”と、日本に来てからどれくらいになるか尋ねた。ちょっと考えた後、(まあ、いいか)という表情を見せ「27年」と英語で答えてくれた。このことを知ってから、ペーダ先生と2人だけの時、英単語がとっさに出てこない場合、英文の中に適当に日本語も混ぜてしゃべった。聞き終わった後先生は、まちゃつが混ぜた日本語の部分を再び英語に直してから、話を続けてくれた。授業中のペーダ先生は、日本語が上手くないふりをしており、他の学生はそれを信じていた。



それではいつものシャッフルクイズいきまーす。ヒント:現代の関所です


『こそ泥食う鵜(コソドロクウウ)』


今度会ったときに、答えを言ってね。